人間は非常にたくさんの遺伝子で出来ています。
遺伝子は代々受け継がれてきたもので、人によって決まっているというイメージがあります。トンビは鷹を生まないのでいくら頑張っても仕方ない、とシニカルな目で自分を見てしまうかもしれません。
しかし人の遺伝子の97%は発揮されないで眠っている状態とも言われています。
その状態をオフの状態といい、せっかく持っている良い遺伝子もオフの状態のまま終わることになります。
年を重ねても花咲かない遺伝子はどこかで死滅してしまうのでしょうか。
いや違います。何歳になっても遺伝子のスイッチはオンになる可能性があるそうです。
多くの経験を積み、高齢者になっても遺伝子のスイッチが入り、眠っていた遺伝子がオンになる可能性もあるのです。
年をとって頭の機能が衰退していく中で、新たな遺伝子がその本領を発揮するとは、驚くとともに嬉しい気持ちになりますね。
私の例になりますが、定年を超える年齢になってから、人の事を考えたり、何か人の力になるよう心が動いたり、昔とは全く違うことに関心を示すようになってきました。これも、いろいろなつらい経験や人との出会いがあったために、本来自分が持っていた人に奉仕するという遺伝子がオンになったのではないかと思えるのです。
遺伝子は達成までの速さを競ったりしない。いつか花咲くその時までそっと見守ってくれているのではないでしょうか。
定年を超えて、今まで経験したことによってスイッチがオンになる遺伝子がこれからの定活を応援してくれることを願っています。
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