パラリンピック最終日は朝から曇り空。
最終日にはマラソン競技があります。マラソンでは視覚障害者には伴走者がつきます。
女子マラソンの宮下選手にも前半と後半に一人ずつ交代で今まで一緒に練習してきた伴走者がつきました。
前回のリオパラリンピックではメダルをとることが出来ず涙を流しました。
「5年前の忘れ物を取りにいくために皆で準備をしてきました」宮下選手は語ります。
結果は見事金メダル。パラリンピックチャンピオンになりました。
最後は2位の選手を離し、余裕さえ見える勝利でした。
そのゴールの時には、今の今まで曇り空だったのに、ゴールの瞬間、嘘のように一途の光が差したのです。 解説の増田明美さんも、目に見えない存在を感じ、宮下選手を祝福しているようだと言われました。
宮下選手はたいへん明るく、彼女が近くに来るだけでパーと周りが明るくなるそうです。
彼女は一緒に練習を重ねてきた仲間、チーム宮下のメンバー一人ひとりを非常に大切にします。
表彰式で金メダルを小池知事が手渡したときに、手にするやいなやすぐに一緒に表彰台に立った伴走者にかけたのです。メダルを手に出来るのはメダリストだけ。伴走者はすぐに宮下選手にかけなおしました。
宮下選手は伴走者にかけるだけで自分はいいと言わんばかりの行動です。
インタビュー時にも「最強の伴走車と最強の仲間です。皆でお祝いしたい」と語りました。
自分はさておいて、自分があるのは皆のお陰、周りの人たちに感謝する。
こんな宮下選手だからみんなが助けようとするのでしょう。
これからの時代は自分だけでなく、関りのある自分以外の人々に感謝する、自分が出来る範囲で周りのひとに与えていく。
そんなことをパラリンピックは教えているのでないでしょうか。
コメントをお書きください